以前、多良岳にオオキツネノカミソリを見に黒木から登りました。
八丁谷の登山口の所に、雨に濡れないようにビニールの袋に入れられた紙がありました。
紙には、こんなことが書かれていました。
「登山道に付けてあった目印のビニールテ−プを撤去された人へ・・・・
あなたは、自分がわかるからと言って目印のテープを撤去されたのでしょうが、
山登り初心者の人が道に迷ったらどうするんですか?
あなたのされた事は自分本位の行為で、間違っています・・・・」
と、このようなことが書かれていたと記憶しています。
言葉が違っている事はあるかもしれませんが、内容はこんなことだったろうと憶えています。
多良山系の、いわゆる登山道「地図やガイドブックに表記されているもの」は、
分岐など要所要所に標識が建てられていますし、踏み跡も明瞭です。
間違える可能性のある地点にテープなどを付ける事はあってもいいのかも知れませんが
一直線の道の途中などにもテープがあったりします。
どんな登山者が登って来る事を想定して登山道を整備するのか・・・・・
その判断は、山域の山小屋のスタッフや地元山岳会、レスキューネットワーク(多良岳にはあるようです)
などで判断していただくのが最もいい方法だろうと思いますが、
なかなかそこまで目を届かせるのは大変だろうと思います。
どこまでテープなどの目印を設置するのかの基準がないとこの問題は解決しないと思いますが、
仮に基準を決めても、その事を山域に出入りする登山者全てに周知させる事は不可能でしょうし、
納得しないかたも出てくるでしょう。
結局、今度のように、テープが増えすぎて見苦しいので撤去する・・・・
目印がないので危険だからと、テープを付ける・・・・
また、増えすぎて撤去する・・・・
この繰り返しになるのでしょうか。
似たようなことが、岩登りの世界でも時々議論されます。
あるルートを登るのに、ランニング(中間支点)が少なくて危ないからと言ってボルトを打ち足したり、
初級者でもリードできるようにと打ち足したりします。
ボルトが増えると、心理的に登りやすくなり、その岩のグレード(難易度)が下がる事になりますし、
岩登りのルートは、初登者が登ったスタイルを尊重するという伝統もありますので、
そういったボルトの打ち足しなどは良くない行為となります。
なら、その岩は、初心者は登ってはいけないのか・・・
自分の技量を磨いてからもう一度チャレンジするか、
だれかにリードしてもらってセカンド(フォロー)で登るか、と言う事になります。
岩登りの世界ではそれでいいのかと思いますが、登山道ではそんなわけにはいきません。
岩に取り付く人は、全く岩登りをした事のない人はいませんし、取り付く前に自分に登れるかどうかは
事前に調べたり、実際に岩を見たりして決めます。
また、岩登りには、そういった危険がある事を承知の上で取り付きます。
しかし、登山道を登る人は様々です。
キャリア十分のベテランもいれば、ハイキング気分で弁当と水筒だけを持って、
初めてその山に登る人もいるでしょう。
そんな人は、山登りには危険も潜んでいるなんて事を認識しているはずもありません。
彼らにも安全に山歩きが出来、100%無事に下山できるように登山道を整備する事は不可能でしょう。
下界並みの道を山に作るしかありません。
今日のテーマは、結論の出ないテーマだとはわかっているつもりです。
ただひとつ言える事は、少しずつ山に登る回数を重ねた私達は
自分では気付かないうちに、山登りを始めたばかりの人たちのの戸惑いや疑問に
きちんと向き合わない登山者になってしまってはいないか・・・?ということです。
今になって思えば、自分たち自身も山登りを始めたばかりの時は、冷や汗が出るような事をしていましたよね。
山で、まだ山登りを始めたばかりかなあ〜?と思える人が変な装備や危ない登り方をしていたら
昔の自分だと思えば、きちんと対応できるのではないでしょうか・・?
2012年01月23日
登山道の目印について。その@
posted by kou1219 at 17:09| 日記